昨日は秋晴れの中、東銀座の歌舞伎座へ。
五反田からは地下鉄で乗り換え1回あるけど
片道15分くらい(近!
久しぶり、そして新しくなってからは
たぶん初めての歌舞伎座です。
私が観たのはこちら
京人形
イヤホンガイドをお借りして
3階席へ。
自販機も、こんな柄で(笑
コロナ対策で、席は1つ置き。
拍手は良いけど、掛け声はだめ。
役者が見栄を切るシーンで
シーン
ああ、ここで、〇〇屋!と声がかかるのになあ。
お話は、有名な彫り物師の左甚五郎が
廓(くるわ)見物の折に見初めた花魁の小車太夫が忘れられず
太夫に生き写しの人形を作り、部屋に飾って
女房に仲居の役をさせて、
人形を眺めながら、お大尽気分で晩酌をさせていると
突然、人形が動き出す
というお話。
左甚五郎役に芝翫さん
女房おとく役に門之助さん
京人形役が七之助さん。
開演前のイヤホンガイドで
開演直後の特別バージョンの口上を
ぜひおきき逃しなく、とのこと。
えー、ちゃんと、理解できるかなあ?(ドキドキ
それは
コロナを鎮め願う~、というものでした。
ほんとうに。
歌舞伎って、こういう時事問題のセリフとか
昔からありますよね?
舞台には
「京人形」と書かれた大きな箱がありました。
あれに七之助さんが入っているのね。
左甚五郎役の芝翫さんが登場
恋の病で首筋がぞくぞくする。
太夫が落とした鏡を偶然拾った。
鏡は女の命
でも、これからは気持ちを切り替えて
仕事に精を出すよ、と
女将さん役の門之助さんに言います。
芝翫さん、貫禄ありますね~
そんな夫に、妻役の門之助さん
仲居の役をおおせつかって
「あいあい」
「粋(すい)なかた」
「おしげりなさんせ」
と、廓言葉で答えます。
京人形役の七之助さんは、
木彫りの人形、という設定なので
動きもぎこちなく、
作者である左甚五郎の魂が入っているので
カクカクした、男の動きです。
ちょっとコミカル。
それが、左甚五郎が偶然拾ったという
太夫の鏡を懐に入れてやると
急に女らしい滑らかな動きになりました。
七之助さん、美しい~
七之助さんを箱にしまうと
女房役の門之助さんが出てきて
実はお姫様を家でかくまっていた。
その姫を探しに来たものがいる、というのです。
これ、先に演目のあらすじを読んでいなかったら
なんでそんな展開?ですよね。
最後は、大工さんがわらわら出てきて、
大工道具の墨つぼやカンナを使っての大立ち回り。
大工さんたちが来ている半纏は
芝翫さんの紋の「祇園守」(ぎおんまもり)でした。
これは楽しかった。
以前の歌舞伎座よりも、
拍子木の音がよく響いたような気がしたのは
人が少なかったせいもあるのかなあ?
第1部の舞台は、全部で38分でした。
休日の午前中に見るなら
こういう、楽しい舞台が良いですね。
堪能しました。
ところで
昔々、芝翫さんがまだ橋之助さんだった昔のこと
三田寛子さんと結婚したばかりで
まだお子さんもいない頃
ハワイのハレクラニホテルで、
お二人に遭遇しました。
三田さんのお父様もご一緒でした。
橋之助さんは、三田さんの本名で
「〇子!」と呼んでて
とても仲の良いお二人でした。
橋之助さんは真っ黒に日焼けして、無精ひげでした。
「そんなに焼いちゃって、大丈夫ですか?」と聞くと
「白く塗るから、大丈夫です」って(笑
以前、オットが三田さんとお仕事でご一緒させていただいたこともり、
少しお話させていただくと
「ぜひ舞台を見にきてください
その時は楽屋にもいらしてください」
と言われました。
翌月の歌舞伎座にオットと伺いました。
楽屋見舞いに用意したお菓子に
オットの名刺をつけて受付に渡し
楽屋には訪れませんでしたが
後日、筆文字の丁寧なお礼状をいただきました。
そもそも、歌舞伎にハマったのは
二十一世紀歌舞伎組という、若手集団の演目
「伊吹山のヤマトタケル」でした。
まだ門之助さんが、「小米(こよね)」という名前だった頃です。
伊吹山~で市川右近さん(当時)にすっかり魅せられ
この演目だけで3回は通ったと思います。
その後に、歌舞伎座や新橋演舞場
国立劇場などに通うことになります。
地方公演まで 追っかけ もしました(笑
小米さんのお父様が急逝され、
門之助を継いでからしばらくした頃、
日本橋にあるロイヤルパークホテルのエレベーターで
門之助さんと乗り合わせたことがあります。
歌舞伎の方は、あのあたりにご自宅がある方が多く
門之助さんも、ふらりと出かけられたのでしょうか?
私服でしたが、すぐに気が付きました。
二人っきりのエレベーターで、思わず
「こよねさん」と言ってしまいました。
門之助さんが会釈して、私もどうも、って。
ほんの数分でしたが(秒かも?)、
なんであのとき「門之助さん」と言えなかったのか?
私のバカバカ!(笑
いまや門之助さんは二人のお嬢さんがいて
こちらもすっかり貫禄ですよね~
本当は先週行こうとしてて、
チケットをポチっと押そうとしていたときに
オットの蜂窩織炎の再発でした。
先週観にいっても、オットの病状が気になって
こんなふうに心から楽しめなかったかも。
変更して、よかった。
10月歌舞伎が楽しかったので
来月も、観に行こうかな?
チラシをいただいてきたので
どれを観にいくか?考えちゅうです。
昔から猿弥さんのファンでもあるので
(立ち姿が、可愛い)
五変化の、あれかなあ?